速報

平成2772日東京労働局は、長時間労働と、時間外労働の労使協定を超えて労働させていたとして、ABCマートを書類送検しました。

一昨年から、長時間労働撲滅に力を注いできていた厚生労働省では、昨年9月から夜間の労働条件相談ホットラインの創設、本年4月から東京局・大阪局に専従の過重労働撲滅特別対策班を置き、いわゆるブラック企業対策を講じています。長時間労働は、労働者の健康を阻害する大きな要因です。大切な労働者を失うことの無いよう、労務管理を徹底していきましょう。企業は人なりですね。


遠足に行けなかった子供たち

 旅行代理店の男性社員A30歳)が、遠足用バスの手配をし忘れ、ミスを隠そうと、「遠足を中止しなければ私は消える」などと自殺をほのめかす手紙をでっちあげ遠足を中止させようとした。結局、学校側は遠足を決行。当日になって、バスが来なかったことにより、バスの手配ミスが明らかになり、当日の遠足は中止せざるを得なかった、というあまりにもお粗末なニュースがありました。

Aは会社を懲戒解雇され、偽計業務妨害容疑で警察に逮捕されたのは当然と言えるでしょう、

しかし、なぜこんなことになったのか?事業主として考えておく必要があります。

・なぜバスの手配ミスに気づいた時点で、すぐに上司に報告・相談しなかったのか。
・上司を含め、他の社員は、なぜ手配ミスに気づかなかったのか。気づけなかったのか

・社内のコミュニケーションはどうだったのか。

うっかりミスはあるのが当たり前です。組織としてそのミスをチェックする機能が働かなかったことが問題だと考えます。今回はAの稚拙な身勝手な行動が表だって出ていますが、大手旅行代理店の労務管理の在り方が問われる事件だと思います。

職場の環境・雰囲気が、ミスを言い出せない状況をつくってはいないでしょうか。

雑感

起こるべきことは必ず起こる

(映画「裸足の伯爵夫人」より)

ワタミ過労死事件、ワタミの外部検討委員会が2008年、長時間労働などが原因で自殺した元社員の委員会が報告書をまとめた。委員会は2008年~13年までに労基署から計41件の是正勧告や指導を受けたことを問題視。(東京新聞1月23日朝刊)過労死以後も法令違反が放置されてきたことを考えるとその事件以前はどのような労務管理がなされてきたか、又使用者はこのような悲劇を予見できたのではないのだろうか。「起こるべきことは必ず起こる」のだから「起こるべきこと」をしてはならないということになるのではないだろうか。とにかくすべてを黙って堪えてしまう者がいると、人はこれ幸いとなにもかもその人に堪えさせてしまい自分は平然としているのである。

2014.1月

少年雇い除染の疑い

「第一原発20キロ圏内の除染業務に18歳未満の少年を働かせたとして労働基準法違反の疑いで、除染会社社長2名が福島県警に逮捕された。」(H25年8月1日東京新聞朝刊)この記事を目にして興味を引いたのは労基法違反の疑いと果して何条違反に当たるのかということである。除染業務・年少者から考えられるのは労基法62条違反ではないだろうか。18歳未満の年少者は労基法、年少者労働基準規則により特別の保護を受けている。

 夏休みの時季でもあり使用者はアルバイト等で年少者を雇うことがママあると思われる。ただし、雇う側の義務として労働基準法(56条~64条)、年少者労働基準規則を十分に理解、周知し、年少者の保護に欠けないよう配慮し、法を遵守しなければならない。因みに労基法62条違反は6か月以下の懲役又は30万以下の罰金に科せられる。(労基法117条)

人事部のつぶやき 1

当社は、近所の方をパートとして雇ってきた。ところが今回事業場の移転により、1時間程度遠くに事業場を引っ越す事になった。パートさんは、当然辞めてもらうつもりである。このことをパートさんに話したところ、解雇ならそれなりの慰労金が欲しいと言ってきた。どう扱ったらよいだろうか。

人事部のつぶやき 2

パワハラをした社員の取り扱いをどうしたらいいか困っている。社員からパワハラの申し出を受け、社内調査した所、確かに他の社員の前で、「マネージャー失格。」「それが出来ないともう居場所はないですね。」というようなこと、また、本人だけに特に細かいことを注意していたことはあったようである。しかしパワハラをしているという意識は全くないと言っている。行為者は大変優秀で、会社としては守りたい気持ちもある。被害者との折り合いはどの様にすればいいのか悩んでいる。

社長のつぶやき 1

労働時間と残業代の事で、所轄の労働基準監督署に申告した者がいたようで、先日調査に来ると連絡があった。この不況で、賃金だけはと思い何とかやりくりして遅れずに支払っている。社員もわかってくれているものと思っていた。先日も業績が悪いので、しばらく辛抱して欲しいとお願いした矢先である。いろいろ便宜も図ってやってきた社員に裏切られたようでショックである。対応について悩んでいる。

私のつぶやき 1

人事異動で最近新しい職場に課長として配属になった。新しい仕事なので、部下の方が仕事に詳しい。そのため、仕事について部下に尋ねると『いいです自分がします』と言って仕事の説明を断る。実務は部下に任せてはいるが、自分の存在がなんであるかについて悩んでいる。精神的に追い詰められ、心療内科に通っている。部下にいじめられているという感じで情けない。配置転換を希望しているがそれまで自分の精神状態がもつか不安である。一刻も早い改善を会社に求めた。